デンタルリフレクソロジー

歯科医院でおこなう美容健康法

デンタルリフレクソロジーとは

歯茎トリートメント

デンタルリフレクソロジーとは、歯肉マッサージから誕生した全く新しい美容健康法です。歯肉をやさしくケアすることによって、単に口腔の健康だけでなく、全身の美容と健康にアプローチすることができます。人間がもともと持っている自然治癒力を活性させることにより、その人本来の健康で美しい状態へと導きます。

リフレクソロジーの基礎

リフレクソロジー(Reflexology)は、「Reflex(反射)」と「ology(学問)」を意味する接尾語からなる造語で、反射療法または、反射区療法とも呼ばれています。足の裏などの特定部位「反射区」に刺激を与えることで、それに対応する全身の各部位を活性させる療法であり、世界中で活用されています。

デンタルリフレクソロジーの定義

デンタルリフレクソロジーは、歯肉マッサージから誕生した口腔清掃の一種であり、歯肉の反射区を刺激することで、全身の美と健康を提供する美容健康法です。

単に歯肉をマッサージする行為ではありません。理論に基づいた口腔内の清掃や賦活化だけでなく、口腔内の反射区を刺激することで全身の美と健康を提供できることが特徴です。デンタルリフレクソロジーにおいて、歯肉の特定の部位が身体のどの部分に対応しているかを突き止め、完成させたものが「ガムチャート(歯肉反射区図)」です。

例えば、目の反射区は、上下ともに前歯を中心とした唇側の歯肉に存在します。目が疲れたときや、まぶたのむくみをとって、目をパッチリさせたい時などには、この反射区を中心にケアを行います。

デンタルリフレクソロジーの実践

デンタルリフレクソロジーには、口腔内の反射区をメインに施術するベーシックコースと、デコルテ、頭、耳の反射区の施術を加えてリンパの流れを良くし筋膜をゆるめるフルコースがあります。フルコースの場合、以下の流れで施術を行います。

カウンセリング

かみあわせ筋のトリートメント

施術をする前に、かみ合わせ筋をほぐしていきます。

歯肉の反射区トリートメント

反射区を刺激することにより、顔と身体のエネルギーを活性化します。

デコルテの反射区トリートメント

デコルテは首~顔の反射区で、リンパの流れも良くなります。

頭の反射区トリートメント

咬合改善や筋膜リリースの効果があります。

耳の反射区トリートメント

首の引き締め効果、顎関節症状の軽減、姿勢やホルモンバランスの改善が期待できます。

アフターカウンセリング

デンタルリフレクソロジーの効果

デンタルリフレクソロジーの効果

外見的変化

デンタルリフレクソロジーの施術により、心身ともにさまざまな効果が期待できます。その反応の中で、一番わかりやすく、即効性があるのは、姿勢や願望などの外見的変化です。

これは姿勢反射、循環反射など、さまざまなシステムにより起こると考えられます。即効性を有することが美容目的の施術としても人気が高い理由のひとつとなっています。

ストレス低減

精神面においても、非常に高いリラクゼーション効果を有することが特徴です。デンタルリフレクソロジーの施術直前と直後の唾液中ストレスマーカーの量を測定したところ、明らかにストレス値が減少することが確かめられました。

また、ストレスマーカーであるコルチゾールの測定実験においても、明らかにストレス値が減少している結果になりました。本人がストレスを主観的に感じているかの有無にかかわらず、デンタルリフレクソロジーの施術によってストレス反応が軽減されることが、客観的データとしても示されました。

また、身体的変化において、一番多くいただく感想は「身体がポカポカと温かくなった」というご意見です。サーモグラフィーで検証すると、施術した口腔局所だけでなく、手足等の末梢まで、体温の上昇がみられました。自律神経が調整され、全身的に血行が改善されたことによるものと考えられます。

セロトニン神経活性作用

セロトニンは心の安らぎにも深く関与していることから、オキシトシンとともに「幸せホルモン」と呼ばれています。

セロトニンが不足すると、うつ病になることはよく知られていますが、それ以外にも、疲れやすい、イライラする、キレやすい、集中力がない、姿勢が悪くなる、ストレスがたまりやすい、依存症(アルコール、ギャンブル等)、睡眠ホルモン(メラトニン)現象による不眠、やる気が起きない、すぐくよくよする、パニック障害、その他さまざまな身体・精神的な症状などが発現します。

本来、朝日を浴びて軽い運動を行い、規則正しいリズムで生活していれば、セロトニン神経は自然に活性されます。ところが、現代人特有のライフスタイルの中で、知らず知らずのうちに慢性的なセロトニン不足に陥っている人が増えています。

一方、オキシトシンには、脳内セロトニンの分泌を促進させる作用があります。オキシトシンといえば、お母さんが授乳する際に放出されるホルモンとしても知られていますが、近年は、ストレス解消作用や、幸福感をもたらす神経伝達物質として注目されています。

オキシトシンは、心地よいスキンシップ、マッサージ、性行動等により活性されます。デンタルリフレクソロジーの口腔からの施術によって、ストレスが軽減されたり、姿勢が改善されるのは、デンタルリフレクソロジー特有のやさしい刺激が三叉神経を介して脳へ伝わることで、オキシトシンの分泌を促進し、セロトニン神経を活性させるからだと考えられています。

セロトニン神経の機能には、覚醒作用、疼痛抑制、心の状態の安定化作用だけではなく、自律神経調整作用と抗重力(姿勢)筋運動ニューロンへの促進効果を有しているからです。デンタルリフレクソロジーの施術を受けている方の脳波を測定すると、セロトニン神経が活性したときに見られるα2波が観測されました。

デンタルリフレクソロジーの活用

デンタルリフレクソロジーの活用

当院では、通院されている方の問診を通して、デンタルリフレクソロジーが効果的と思われる方に提案しています。

  • 顎や体に痛みがある方
  • 食いしばりがあり、マウスピースがはめられない方
  • 顔の歪み、猫背が気になる方
  • 自律神経が乱れている方
  • イライラして、体がだるい方

どこが痛いか分からないけど痛い、痛いとまでは言わないが違和感がある、歯肉やあごのあたりがしびれているなど……診断しにくい、病名をつけにくい症状の代替治療としてもデンタルリフレクソロジーは効果的と考えられます。

セロトニン活性を定着させるためには3ヶ月以上かかるため、月に1回のペースで施術を受ける方が多いです。また、デンタルリフレクソロジーは、患者さんと歯科衛生士のコミュニケーションの場でもあります。患者さんを知る、患者さんに知ってもらう、そんな至福の時間でもあります。

おわりに

現代人はストレスや加齢などさまざまな原因によって口の中を萎縮させています。萎縮した口を中心にデンタルリフレクソロジーで緩和していくと、顔のむくみやゆがみの改善、歯肉の血行促進、歯周病予防、口臭予防などに繋がっていきます。

デンタルリフレクソロジーの口腔からの快刺激は、セロトニン神経を活性させ、口腔だけでなく全身の美容と健康にアプローチできることが示されました。自分らしく、健康で美しく豊かな人生を送っていただくためのツールとして活用していただくことができます。

  1. ホーム
  2. 診療案内
  3. デンタルリフレクソロジー